
こんにちは。
今回は「ボクサーの練習」の中でも、
キッズが一番伸びる土台づくりについてお話します。
結論から言うと、上達の近道は派手なメニューではなく、
基礎を正確に、同じ品質で繰り返すことです。
大人も同じですが、
キッズは特に「なんとなく打つ」が癖になると、
試合やスパーの場面で一気に縮こまってしまいます。
なぜ基礎が大事なのか。
試合は緊張します。疲れます。
すると人は、頭で考えた動きよりも、
身体が慣れている動きに戻ります。
だから普段の練習が雑だと、
試合ではもっと雑になります。
逆に、普段から正確に繰り返している動きは、
苦しい場面でも残ります。
これは根性ではなく「習慣」の問題です。
そこでおすすめなのが、
1R(3分)ごとにテーマを1つに絞る練習です。
あれもこれもやると、結局どれも薄くなります。
キッズほど「今日はこれだけ」を決めた方が伸びます。
基礎練習:1Rごとにテーマを固定する
例として、メニューを組むならこうです。

1R目(3分):ジャブだけ
テーマは「当てる」ではなく、
正しい形で打って、正しく戻すこと。
ジャブはボクシングの名刺です。
試合で一番使うパンチだからこそ、まずここを固めます。
チェックは4つだけ。
- 打つ瞬間も顎が上がらない(顎は守る)
- 逆の手が顔の近くに残る(ガードが下がらない)
- 肩がすくまない(力みすぎない)
- 打ったらすぐ同じ形に戻れる(戻りまでが1回)
ボクサーには「打って終わり」ではなく、
戻ってガードがそろうまでが1回
と伝えるのがコツです。
2R目(3分):踏み込みジャブ
届かない距離で手だけを伸ばすと、
フォームが崩れて怖くなり、試合では縮こまります。
だから、距離は腕ではなく足で作る練習が必要です。
ポイントは「踏み込んで前に倒れる」のではなく、
踏み込んでも戻れること。
前に突っ込みすぎると、
当てられても当て返されやすくなります。

3R目(3分):頭の位置ジャブ
キッズに多いのが「打つたびに頭が真ん中に残る」
パターンです。
これだと相手のパンチが当たりやすい。
だからジャブを打つときは、
ほんの少しでいいので頭の位置(顔のライン)をずらす。
これも意識して取り入れていきましょう。
打つほど安全になる形を作っていきます。
ボディもジャブから始まる
ボディは強そうでかっこいいので、
いきなり狙いたくなります。
でも実は、ボディはジャブが入口です。
ジャブで相手の反応を引き出して、
ガードや姿勢に変化が出たところにボディが入ります。
だからキッズには、
「ボディを打ちたいなら、まずジャブを丁寧に」
と伝えるのが正解です。
基礎ができていない状態で応用をやるのは、
土台がぐらぐらの家に2階を作るようなもの。負荷がかかった瞬間に崩れます。
腕を伸ばす=最後まで伸ばしても崩れない形
ここは大事なので、はっきり書きます。
キッズの場合、普段から腕を伸ばす練習が足りないと、
試合で緊張したときに
縮こまって届かないパンチになりやすいです。
だから基礎練習では、しっかり伸ばすことが必要です。
ただし「伸ばす=前に倒れる」ではありません。
伸ばすと同時に、顎を守って、ガードを残して、戻れる。
伸ばしても守れる形が正しい伸ばし方です。
キッズへの声かけはこれで十分です。
「手だけで届かせない。足で届かせよう」
「打ったら、顔の前に手が戻るまでが1回だよ」
「顎は下、ガードは上。伸ばしても守れる形で!」
派手さより精度。
ボクサーの練習は、
3分を丁寧に積むことから始まります。
まずはジャブを、正確に。
そこから踏み込み、頭の位置、ボディへ。
小さな基礎の積み重ねが、
子どもたちの自信と強さに変わっていきます。
